伝染性疾患としての病名と治療薬のイトラコナゾール

テレビCMにしばしば登場する水虫ですが、これは白癬菌を原因とする真菌症の一種です。真菌症は発生部位により病名が異なるケースがあり、白癬菌の場合、頭部白癬・生毛部白癬・足白癬・手白癬・爪白癬等の病名に分かれます。白癬菌を含めた真菌類はカビの一種とされ、飛散胞子の吸い込みや菌の付着物に接触することにより感染します。又真菌に感染している人や動物からも移る、所謂伝染性疾患でもあります。性行為におけるカンジダ感染症も伝染性疾患といえます。この種のカンジダ症の病名としては、膣カンジダ症・口腔粘膜カンジダ症があります。又、昨今のペットと人との深まりから、ペットを室内で飼うケースが増加しており、頻繁に接触する機会も増加しています。そのためペットから人へ、人からペットへ、更にはペットから人そして子へというケースも出てきています。これらの真菌由来の伝染性疾患の治療にしばしば使用される薬剤として、イトラコナゾールがありますが、当該薬剤は幅広い抗菌活性及び抗菌スペクトルを持つことで多くの真菌由来の伝染性疾患の病名に使用が可能です。真菌が持つエルゴステロールを阻害し真菌の増殖抑制に特異的に働くことから、副作用も少ないとされ、また持続効果も長い等、優れた面を持つ薬剤です。しかしイトラコナゾールには多くの飲み合わせによる相互作用の報告や小児に対する使用がまだ確立されておらず、極めて限定的な使用しか出来など注意すべき点も多い薬剤です。例えば、ペットを室内で飼育し、お子様をお持ちのご家庭で、親御さんがペットから伝染した真菌症の治療薬にイトラコナゾールを使用しており、その最中にお子さんにも真菌症が伝染したような場合の当該薬剤の使用は厳に慎むべきです。小児に対する主成分の含有量や投与量等はっきりしていない面の多いイトラコナゾールだけに素人判断での使用は避けるべきです。